ブロックチェーンと似たシステムに、分散型台帳技術があります。分散型台帳技術とブロックチェーンにはどのような違いがあるのかを知ることで、より適切な運用ができるでしょう。ここでは、両者の違いについて代表的な4点を挙げて見ていきましょう。
分散型台帳技術とは
分散型台帳技術とは、一言で説明すると分散型の台帳=データベースを実現するシステムのことです。
その基本的なシステムは、複数のノードによって構成されています。複数のノードによって同一のデータベースが保持されており、変更が発生した場合は各ノードの分散台帳が適宜更新されていくという仕組みです。ブロックチェーンは、ネットワーク内の全てのノードが自律的に台帳の複製を取得あるいは構築することができる、分散型台帳技術の一つとなっています。
分散型台帳技術の大きな特徴のひとつが、公平なネットワークを構築できるという点です。分散型台帳技術は中央集権型ネットワークではないので特定の特権的なノードがありません。ただし、それぞれのノードの権限に応じて役割が制限されます。
また、電子署名とハッシュポインタを用いているのも大きな特徴です。これによって、データ改ざんの検出が容易になる、透明性や検証性、監査性を担保できるといったメリットが得られます。
分散型台帳技術とブロックチェーンの違いは
データ構造
ブロックチェーンのデータ構造は、その名の通りネットワーク上のトランザクション群をブロック単位で処理する仕組みになっています。各ブロックが暗号学的ハッシュ関数によってリンクしており、それによって構成されたブロックチェーンが他のノードとの相互通信によって自律的にシステムを構築していきます。
対して、分散型台帳技術は必ずしもブロック単位で構成されているわけではありません。分散型台帳のシステム構造には「Hashgraph」などをはじめとする多数のバリエーションがあります。
シーケンス
ブロックチェーンの場合、特定のシーケンスの中ですべてのブロックを検索できる構造になっています。対して、分散型台帳技術の場合は必ずしもそうしたシーケンスを必要としない構造です。
消費電力
ブロックチェーンはそのシステム運用の際に大量の電力を必要とします。多くの場合、ブロックチェーンはビットコインに代表されるアルゴリズムであるProof of Workを採用しています。このProof of Workを運用するためには膨大な計算が必要なので、それを行うためにも同じく膨大な電力を消費するのです。
対して、分散型台帳技術はこうした大量の電力を必要としないシステムです。しかし、大量の電力消費がないからと言ってシステムとして劣っているわけではありません。膨大な計算量を必要としないかわりに、ネットワーク上の承認済みトランザクションへの信頼性を高めています。
トークン
多くのブロックチェーンは、トークン=仮想通貨の使用を前提としたシステムになっています。ブロックチェーンにおけるトークンは不特定多数のノードに膨大な計算をさせるためのインセンティブとして機能しています。
対して、分散型台帳技術はネットワークへの参加が許可型であることが多いので、トークンを必要としないシステムとなっているのです。