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化粧品業界におけるブロックチェーンの導入事例

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導入することでさまざまなメリットがある点から注目されているブロックチェーン。こちらの技術は暗号資産により普及したものですが、化粧品業界でもブロックチェーンの技術を活用している企業があります。

そこでこの記事では、ブロックチェーンにより解決が期待できる化粧品業界の問題点と導入メリット、さらに導入事例についてまとめました。

ブロックチェーンが解決する化粧品業界の問題点

偽造品の流通による影響

現在はインターネットを通じて簡単に欲しい商品が手に入る時代であり、化粧品も例外ではありません。しかし、細かい部分まで見たり触ったりしないと本物と見分けがつかない偽造品が販売され、トラブルとなっている事例もあります

偽造品は一般的には本物よりも価格が低いケースが多いため、消費者はどうしてもそちらを買ってしまうことで売上が低下してしまったり、偽造品により何らかの事故が起きる可能性も否定できません。さらに、問題となった商品が自社製品ではなく偽造品であったとしても、その点を証明して情報発信できなければ、風評被害やブランド価値の低下などにより消費者離れが発生するリスクも十分に考えられます。

データ連携のしにくさ

近年、ニュースなどで「食の安全」が話題に上がることが多くなっています。化粧品も体に直接付着させて利用するものであるため、「食の安全」と同様に安全性や信頼性が求められている状況といえるでしょう。

例えば、「どこで製造されたのか」「誰が製造したのか」「いつどこに輸送されたのか」「適切な環境で管理されていたのか」などの基本情報を消費者側でも知ることができれば、情報提供の透明性・客観性といった部分から信頼感につなげられますが、異なる事業者間でデータを連携するためには工夫が必要となります。

化粧品業界におけるブロックチェーン活用のメリット

データの改ざん防止

ブロックチェーンの特徴は、記録された情報に対する耐改ざん性が高い点が挙げられます。そのため、「いつ作られたのか」「製造時の温度」など製造過程の情報や、「工場から発送された日時」「移動時の位置情報」「運搬が行われる際の車内温度」などの輸送過程のように、それぞれの過程を追跡する・記録したい場合に適した技術といえるでしょう。

ブロックチェーンは、一般的に使用されている中央集権型のシステム管理ではなく、複数のコンピューターで同じデータを管理していることから、取引データの改ざんを防げます。さらに、ブロックチェーンのそれぞれのブロックを格納する場合、ハッシュ値によって暗号化することも特徴のひとつです。

この点から、それぞれのブロックを改ざんしようとすると、正しいハッシュ値を算出するために過去のブロックの変更も必要となります。このように、データの改ざんを行うのが難しい状況を作り出せる点は、ブロックチェーンのメリットといえるでしょう。

事業者間のデータ連携と信頼性の高い追跡機能の提供

上記で述べているように、化粧品についても安全性や信頼性が求められている状況となっています。どこで製造され、いつ輸送されたのか、その間の管理は適切に行われていたのかなどの情報を提供できれば、信頼感につなげられます。例えば消費者が商品のラベルなどに貼付されているQRコードを読み取ることでさまざまな情報を提供できれば、不安なくその商品を使用できるでしょう。

ブロックチェーンの活用により、異なる事業者間でのデータ共有が可能となる点に加えて、取引履歴が自動で記録されるため、データの改ざんも困難となり、信頼性の高い追跡機能を提供できる点が大きなメリットといえます。

例として保管場所に温度・湿度を感知できるセンサーを常設したり、製品にはGPSで位置情報を出力するためのタグを取り付けるなどしてトレーサビリティに関連する情報を機械的に収集し、ブロックチェーンに保存しておけます。このことから、例えば有効期限などの改ざんを行う不正が行われた場合でも、トレーサビリティを確保しておくことですぐに発覚しますし、万が一商品を使った人の中で体調不良などの異変が発生した場合でも、原因を客観的に特定できる可能性もあるという面もあります。

化粧品業界におけるブロックチェーンの活用事例

ACT4s

Seqensでは、ブロックチェーン技術を取り入れて、オーガニック化粧品の世界基準を満たしている点を消費者に証明しています。そのために同社が取り入れているのが、Seqens Cosmeticsが開発したプラットフォーム「ACT4s」です。

ACT4sのプラットフォームは、製品の原材料の投入から最終製品の製造プロセスに至るまで、リアルタイムで品質情報がブロックチェーンに記録される仕組みとなっています。このように、品質情報がブロックチェーンに記録されることでデータの透明性が証明できることに加え、改ざんの防止が可能となります。

参照元:ブロックチェーンビジネス・メディア(https://blockchain-biz-consulting.com/media/seqens/

ザ・ギンザ

株式会社資生堂の子会社である株式会社ザ・ギンザでは、トレードログ株式会社が提供するIoT連携ブロックチェーン導入ツール「YUBIKIRI(ユビキリ)」を導入しています。

このツールでは、O2O(Offline to Online)施策の支援や物流合理化を行うことが可能となります。例えば、製品に添付されているQRコードを読み取ることで製品の登録サイトへ遷移する、といった仕組みを提供。データについてはブロックチェーン上での管理が行われており、オンライン・オフライン両方の購入データの一元管理が可能となります。

まとめ

化粧品業界におけるブロックチェーンの導入事例についてご紹介してきました。消費者が直接肌につける商品を提供していることから、商品の安全性や信頼性が非常に求められている業界であるといえますが、ブロックチェーンを導入することでさまざまな課題に対応できるといえるでしょう。

こちらのページでは、実際にブロックチェーンを導入している企業の事例をご紹介していますので、参考にしてみてください。

非金融ブロックチェーンをパーミッション型で導入するなら「ユースケースに合ったプラットフォーム」を選ぶのがおすすめ

ブロックチェーンは、元々暗号資産などの金融領域で活用されていた技術です。各プラットフォームには特性があり、業界・分野によって向き不向きが分かれます。そのため、知名度や開発コストのみで決めようとせず、得意な分野やユースケースなどを総合的に判断し、自社に適したプラットフォームを選びましょう。

代表的なプラットフォーム3つに特化した 開発会社3選

3つのプラットフォームは、それぞれ日本国内での導入実績が多数ありますが、選ぶ際は開発会社を慎重に決めることが重要です。自社に適切なプラットフォームを選ぶには、システム構築はもちろん、その後のデータ活用やマーケティング戦略など、幅広いコンサルティング相談に対応している開発会社を選ぶ必要があります。ここでは、各プラットフォームに特化したおすすめの開発会社をご紹介します。

[各プラットフォームの対応領域について]
GoQuorum…「非金融領域」「金融領域(暗号資産以外)」「暗号資産」の領域に対応。
Hyperledger Fabric…主に「非金融」「金融(暗号資産以外)」の領域に対応。
Corda…主に「金融(暗号資産以外)」の領域に対応。

▼横スクロールできます▼
開発会社 トレードログ 日本アイ・ビー・
エム
TIS
対応プラットフォーム
GoQuorum
Hyperledger Fabric
Corda
ユースケース
  • ・サプライチェーン
  • ・銀行および金融サービス
  • ・国際貿易と商品相場
  • ・高級ブランドの真贋証明
  • ・銀行間情報ネットワークなど
  • ・貿易金融
  • ・銀行
  • ・非接触型電子チケット
  • ・医薬品のサプライチェーン
  • ・教育と訓練
  • ・スマートエネルギー管理など
  • ・キャピタルマーケット
  • ・貿易金融
  • ・サプライチェーン
  • ・不動産
  • ・デジタルアイデンティティ
  • ・デジタルアセット
  • ・エネルギー
  • ・ヘルスケア
  • ・保険
  • ・GovTech
  • ・通信など
主な利点
プライベート
トランザクション
実行するノードを指定したトランザクションであり、トランザクションの実行結果は、指定されたノードにのみ保持され、データの秘匿化が可能。
コンセンサス
アルゴリズム
複数の情報管理者がいる状況下でも、データの改ざんや不正がなく、正しく取引が承認されます。
開発コストを抑制
フルマネージドサービスのAzure Blockchain Serviceやイーサリアム向けの開発ツールに対応しているため、開発コストの削減が期待できます。
機密性の高い取引
共有したいデータのみを、共有したい当事者に公開します。
プラグ可能な
アーキテクチャー
業界ニーズに対応するためのブロックチェーンの調整には、汎用的なアプローチではなく、プラグ可能なアーキテクチャーを使用
開始が簡単
チームが現在使用している言語でスマート・コントラクトをプログラムできます。カスタム言語やカスタム・アーキテクチャーの習得は不要です。
プライバシーの担保
取引を全ノードで共有することはせず、必要なノード間でのみ共有するため、他社に自社の取引内容を知られることがありません。
インターオペラビリティ
Corda上で動く複数のアプリケーション間でデータの移転や連携ができることで、複数システム間をシームレスにつなげることが可能です。これによりバリューチェーン融合が可能。
スケーラビリティ
Cordaは関係者ノードとの通信であるため、トランザクションの並列処理が可能で、処理速度はネットワークサイズに依存しません。
「開発会社」の
特徴
非金融領域に特化したブロックチェーン導入をしており、GoQuorumに精通している。 Linux Foundation Hyperledgerプロジェクトの創設メンバーであり、許可制ブロックチェーン・ネットワークの認定フレームワークであるHyperledger Fabricの開発に協力している。 米国R3社と資本・業務提携している。
公式サイト
[代表的なプラットフォーム3選の選定基準]
ブロックチェーンなどの分析を手掛ける「Blockdata(https://www.blockdata.tech/)」による2019年4月のレポート「Forbes ブロックチェーン 50 の分析」(参照元:https://www.blockdata.tech/blog/general/breaking-down-the-forbes-blockchain-50)のうち、最も人気のある開発プラットフォーム上位3社をピックアップ。
※1位の「Ethereum(イーサリアム)」は暗号資産メインのため、ここではEthereumをtoB企業向けに改編した4位の「Quorum」を選出。
[各プラットフォームに特化した開発会社3選の選定基準]
「ブロックチェーン」「開発会社」「ベンダー」でGoogle検索して表示された非金融領域でのブロックチェーンを開発している開発会社35社のうち、下記条件に合致している開発会社をピックアップ。
トレードログ:公式サイトに導入実績を公開しており、かつGoQuorumの実績掲載数が一番多い。
日本アイ・ビー・エム:公式サイトに導入実績を公開しており、かつHyperledger Fabricの実績掲載数が一番多い。
TIS:公式サイトに導入実績を公開しており、かつCordaの実績掲載数が一番多い。
どの開発会社も専門的な知識があるので
安心できそうだね!
でも大企業ばかりだし、開発費用も莫大なんじゃないかしら。その点はちょっと不安ね。
適したプラットフォーム選びから
データ活用まで、相談したい場合には…

「ブロックチェーン技術を非金融領域に導入したいけれど、どんな開発会社に相談していいかわからない…」そんなときは、代表的なプラットフォームを使った非金融ブロックチェーンの導入実績がある開発会社を選ぶのがポイントです。適切なプラットフォーム選びはもちろん、構築後のデータ活用、マーケティング戦略など、さまざまな相談にのってもらえるコンサルティング対応の開発会社であれば、さらに安心です。